オンラインインタビュー Part.3【「柔道整復師」を目指す方々へのメッセージ】元原誠吾×吉澤遼馬×安良田卓也

前回、前々回から引き続き、元原誠吾先生、吉澤遼馬先生、安良田卓也先生へインタビューを行ってます。

今回は「柔道整復師」を目指す方々へのメッセージをテーマにそれぞれいただきたいと思います。

※前々回分(part.1)のインタビューはコチラから

※前回分(part.2)のインタビューはコチラから

今回のテーマは「将来、柔道整復師を目指す学生の方や、若年層の方へのメッセージ」です。
では順番を変えて、吉澤先生からお願いします。

吉澤先生

僕が伝えたい事としては、「すべては自分次第」ということです。

先日とある学校で授業をさせていただいたのですが、そのときの出来事をお伝えしたいと思います。

その学校で柔整科ではなく、鍼灸科で授業を行いました。どうやら鍼灸科で僕のキャリアが珍しいとのことで、授業で話してくれほしいと頼まれまして。

授業後、その学校の生徒さんとご飯に行く機会があったので、3名の生徒さんとお話してたんですが、その生徒さん3名とも、柔整師資格をすでにお持ちで、鍼灸科に入学し直してる生徒さんだったんです。

この話題、先日僕のTwitterでもツイートさせていただいたんですが、生徒さんへ「なぜ鍼灸科に入ったの?」と聞いたら、「接骨院で働いてても患者さんが来ないんです。」「患者さんが来ないから、鍼灸師の資格もあった方が食べていけるかなと思ったんで。」と言われました。

接骨院に患者さんが来ないということ自体、僕は拡大解釈だと思ってて、「君のところに患者さんが来ないだけだよ。」と生徒さんに伝えたんです。要するに患者さんに選ばれていないだけなんですよ。

接骨院が現在50,000店舗ぐらいあるとして、仮に全接骨院が無くなったら整形外科はパンクすると思います。

怪我の患者さんが整形外科よりも多く来院される接骨院って、探せばいっぱいあるんです。

自分の院でも、今は自由診療でやってるので保険類は扱ってないのですが、それでも月に2~3件ほど、骨折の患者さんが来院されます。患者さんが自ら僕の院を選んでいただいているというか。

安良田先生も元原先生もご経験があると思いますが、自分を信頼してくれてる患者さんって、身体のことで不安があれば頼りにしてくれるんです。

例えばですが、施術範囲外なのにも関わらず、「吉澤先生、お医者さんにガンの宣告されたんだけどどうしたらいいの?」みたいな感じです。

実際に格闘技の選手が試合後に骨折したとしても、僕にすぐ電話してくれるんです。これって僕のことを信頼してくれてる証拠だと思ってます。

なのでその生徒さんに「その接骨院のプロモーションが下手、もしくは技術がないだけじゃないの?」ってストレートに伝えました。

安良田先生もおっしゃってたように、自分自身がちゃんとやればスキルも上がっていくというところと、この業界、勉強していない方々が多いと思いますので、ちゃんとやれば患者さんも来てもらえる、選んでもらえるということを伝えたいですね。

努力が大切、最終的には自分次第、己次第ということですね。

吉澤先生

そうですね。

これからお伝えすることは全然コラムにしてもらってほしいんですが、「接骨院へ患者さんが来ない」と言ってる方って多分モテないんだと思います。

例えるなら、「うちの学校、全然女の子いなくて出会い無いんだよね」と言ってるのと一緒で、そういう場に行かないか、そういう場を自ら作らないかの違いだと思ってます。

元原先生も先程おっしゃってましたが、僕も自分の院へ患者さんをどうやって呼び込もうかと考えたとき、僕だったら例えばですが、近隣の小学校などへ行って野球肘検診とか、ねんざ予防体操とかを無料で行います。

その子たちが仮にも怪我をされたら、来院してくださる可能性があるかもしれないじゃないですか。

そういった地道な努力や活動をせずに、「患者さんが来ない」とか「モテない」とか「出会いない」みたいな、ホントに一緒だなと思ってます。

僕個人の話になりますが、奥さんがそういう感じなんです。

インスタグラムのストーリーって機能あるじゃないですか。以前、友だちのインスタストーリーに映ってた女の子が可愛くて、可愛いとコメントして、その友だちから紹介してもらい、結婚したのが今の奥さんなんです。

なので、そういったのは自分自身で作り出すものなのかと。

受動的というか「待ちの姿勢」ではダメってことですね。

吉澤先生

そうです。


では安良田先生お願いします。
柔整師を夢見る学生の方などへのメッセージをいただきたいと思います。

安良田先生

僕が伝えたい事としては、若いうちだからこそ出来る繋がりを大事にしてほしいなと思ってます。

いざ柔整業界に入ると、横の繋がりというのが、なかなか出来ないのが現状なんです。

吉澤先生や元原先生に会いに行きたいと思っても、なかなか会いに行けない柔整師さんいっぱいいると思います。

この業界だからなのか、ある程度「地盤」みたいなものが出来てしまうんです、独自的というか、院の特色みたいなの感じです。

それに加え、先生各々いろんな活動をされているので、ますますタイミングがなくなり、結果会いに行けなかったりするんです。

でも、学生さんや若い方の真っ白というか、何もない状態であれば、僕らも結構会いやすかったりするんです。

学生のうちにさまざまな方にお会いして、自分のやりたいことをしっかり決めることが大事かなと。

これは賛否あるかと思いますが、僕はメンターのような方が出来ればいいなと思ってます。

将来なりたい人物象というか、「こういった柔整師になりたい」というのを言葉じゃなくて、実際にお会いするなどして、自分自身の中で明確化させておくだけで、今後の過ごし方や研修場所とか、いろいろ変わってくると思ってます。

なので、学生さんや若い方へは、今だからこそ出来る繋がりを僕は大事にしてほしいなと思います。

理想の人物像と言いますか、目標になるような方がいれば、
「まずは○○から始める」「次にxxをやる」のように道筋が具現化が出来そうですね。

安良田先生

ホントそうだと思います。

実は僕、整形外科に入ったのも、元原先生がいらっしゃったから入ったんですよ!

元原先生

おっと!(笑)

安良田先生

この業界に入って、有名な吉澤先生にもずっと絡みたいなと思ってたんですが、なかなか絡めなかったんですよ。

でも吉澤先生は、先程のお話のように、学生さんといろいろやられてますので、「学生のときだったら、吉澤先生にすぐ会いに行ってたのになー…」と思ったことはすごくあります。

なので、学生のときだからこそ、まだ若いときだからこそ、いろんな方にお会いして、いろんな方の意見を聞いて、自分自身が目指す人物像を見つけておくことが大事かなと思います。


では最後、元原先生お願いします。
柔道整復師を目指す学生さんや若年層の方などへのメッセージをお願いします。

元原先生

はい、ありがとうございます。

お二方のお話聞いて、ホントにその通りだなと思います。

僕なりに伝えれることがあるとしたら、大きく分けて2つあって、【学生の方に向けて】と【これから学生になろうとしている方に向けて】それぞれあります。

まず【学生の方に向けて】でお伝えするとすると、今の環境を大事にしなさいと伝えたいです。

今うちの院では、柔整の学生1年生3名と、鍼灸の学生1年生1名の計4名を雇っていて、いずれも現在19歳でやっと解剖学や柔整理論などを学び始めたところなんですが、僕はこの業界に入って最初の3年間がすごく大事だと思ってます。

「今この環境をしっかり把握してとにかく大切にしなさい」「この3年間で今後お会い出来る方々が変わる」と伝えてます。

先程の安良田先生のお考えと近いところがあると思いますが、「”元原のところに3年間いた”ってだけで、今後関わる方々がかなり変わるぞ」「この環境を無駄にするな」という事を伝えてます。

なので、現在学生の方に関しては、学生気分のまま国家資格を取るだけに時間を過ごすようなことは止めた方がいいと伝えたいですね。

【これから学生になろうとしてる方に向けて】でお伝えするとなると、週休2日とか1日8時間労働とかを望んでいるのであれば、絶対やめておいた方が良いと思います。

最初の数年間は、歯を食いしばってでも毎日仕事するぐらいの気持ちで取り組まないと、きっと後悔することになると伝えたいです。

ここにいる僕ら3名は、相応の覚悟でこの業界に飛び込んでます。仮に僕ら柔整師に憧れてこの業界へ飛び込んでくるのであれば、自分のプライベート時間を捨てて、それらを勉強に費やすぐらいの覚悟で来なさいと伝えたいです。

少し厳しめなメッセージになりますが。

生半可は気持ちではダメという事ですね。

元原先生

はい、その通りです。

まだまだお伺いしたい事はいっぱいありますが、今回はこれぐらいにさせていただいて、また次の機会にインタビューさせていただきたいと思います。
元原先生、吉澤先生、安良田先生、今回は貴重なお時間いただき誠にありがとうございました!

安良田先生

こちらこそ、ありがとうございました!

吉澤先生

ありがとうございました!

元原先生

お疲れさまでした!

part.1~part.3に渡って掲載しましたオンラインインタビュー、いかがでしたでしょうか。

元原先生、吉澤先生、安良田先生へはまた別の機会で、お話をお伺いしたいと思います。

プロフィール

柔道整復師
元原 誠吾 先生

整形外科 副院長経験ありの柔道整復師
年間1000例の手術に帯同、500例の外傷処置経験
あり
1回/週 ストーリーズ 病態鑑別クイズ
セラピスト診断学研究所 第一期運営メンバー
セラ研の入会はこちらから


柔道整復師
吉澤 遼馬 先生

株式会社Bonds 代表取締役
格闘家(RIZIN.K-1.RISEなど)の施術に専心
業界最大級のオンラインサロン「Free Therapist Labo」代表


柔道整復師
安良田 卓也 先生

整形外科 勤務
医師と共に6万3千人の診察とレントゲン読影
セラピストのための病態判断学『柔道整復師、鍼灸師が本物の医療を提供できる未来へ』発信
オンラインサロンHCR代表

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