【地方開業】地方移住で整骨院をはじめた話 その1

柔整やってますか?

皆さまはじめまして。柔道整復師の長田(おさだ)と申します。

今回のコラムでは、私が地方移住をして整骨院を開業したお話を担当します。

地方に移住したきっかけ

私はもともと4万人くらいの街で整骨院を営んでいました。

とある商店街の一等地で営業していたのですが、、子育てやコロナの影響があり、自身でいろいろと考えた結果、

地方に移住して開業しよう

という軽いノリで始まりました。

現在は、福島県の飯舘村というところで、整骨院を経営しており人口は1,400名くらいです。

原発の影響もあってか、避難しても再び戻ってくる方は数少なく、常に人員不足で、80代の方に草刈り機を背負わせないと、農地が荒れてしまうぐらいの村で開業しました(笑)

地域密着型ゆえの「地域貢献」

「地方」という言葉を聞くと、田園風景でのんびりみたいな感覚があるかもしれませんが、決してそういうことはありません。

むしろ、前向きに移住しないと何も起きません!

マンパワーが圧倒的に足りないため、何かしらで地域貢献しないと顔も売れません。

患者さまになる方も、「整骨院」の看板を下げているだけでは認めてくれません。

整骨院を経営するためにも、その地域に何かしらの貢献をしなくてはいけないと思います。

そういう意味では、私は仕事のマインドというか、考え方が大きく変わったと思います。

小さな村には足りないモノがいっぱいあるなかで、若い人(ここでは20代~50代)が村にやって来るということは、村民は何かしらの期待を持つ方が多いです。

具体的な声として例えばですが、

  • 身体中のあちこち痛いけど、整骨院が新しく出来るとなると助かるな
  • 農地の保全も一緒にやってくれないかな
  • 村の職員も足りないんだけど、手伝ってくれないかな

などです。

「整骨院」というのは、身体の不調を取りたいというニーズに応えるものですが、いろいろな物事が不足している村では、他にもニーズはたくさんあるということです。

そのため、私は完全予約制にして、整骨院以外のこともたくさんやっています!(笑)

農業もやりますし、地域の医療包括ケアのメンバーとしても活動しています。

草刈りだってやりますし、トラクターも引っ張ります。

という具合に、地域に貢献しながら整骨院をやってます。

大切なのは【オールマイティに行動する(できる)】こと

おかげさまで、整骨院だけで生計を立てることぐらいはできるようになりました。

ただ実際、超高齢化の村です。

集客は安定しませんし、今後どうなるかなんてのはわかりません。

よく、本業、副業という言葉を聞きますが、小さな村では、パラレルで仕事をすることが重要だと思います。

分かりやすくお伝えすると、整骨院しかできません!

ということはすなわち、(小さな村において)問題の1つしか解決できません!

と言っているのと同意義だということです。

こう聞くと、なんか虚しくなりますが……。

出来ることがあれば、何でも挑戦し、一生懸命にやってみる!

ということが大切です。

そもそも地方移住する自体がチャレンジでしょうから、何でもTry&Errorを繰り返す方が重要です。

高齢化の進んだ村や街では、行動することに意味がありますし、そこに意義があるのではないかと思います。

「柔道整復師」の本質や意義を考えてみる

ここまで私の経験談になりますが、実際のところ社会貢献を考えることで、整骨院のことが見えてきます。

皆さんが勉強している「柔道整復師」という資格の本質が分かるようになると思います。

とある街の道場で怪我をした人を整復する、それだけではなく、その地域の人にもその整復の技術を還元する。

記憶が少し曖昧ですが、「柔道整復師」というのは、確かこういったのがルーツだったと思います。

「柔道整復師」の根本は、地域医療の向上や公衆衛生に寄与することです。

どうやって生活していくかを根本としている職業ではありませんので、営利を追求した職業ではないと、最近考えるようになりました。

もちろん私も当初は柔道整復師という資格を取得して「手に職をつけて、これで食っていくんだ!」くらいのことは考えていました。

でも地方移住をしてからは「私の技術が村に還元されるのであれば」という感覚になりました。(別に投げやりになっているわけではないです!)

「地域貢献」で得た結果

私がいる村では、広報という村の情報誌があります。

田舎あるあるですが、これがものすごい情報発信の力を持っていて、チラシを作って広報に載せたら、2週間先まで予約が埋まってしまいました。

実際に村の皆さん、身体のあちこち不調があるんです!

高齢化が進んだ飯舘村では、村民は身体を酷使して働いています。

本当によく働きます。

入植で起ち上がったという歴史的な一面はあるのですが、農地の保全や村のために、春から秋にかけてずっと外に出て作業をしています。

みなさん身体は丈夫ですが、やはりケアも必要です。

そういった助けがこの村には必要で、村のために一生懸命働いている村民がいます。

この村に必要だと思うことが、私にとって整骨院であり、農業であり、地域医療の包括ケアのだったりするわけです。

地域貢献という言葉を最近はよく聞くことが多いですが、私もそれを考えるようになったのは地方移住をしてからです。

多くの人があまり考えなくてもいいような言葉かもしれませんが、自分の価値にフォーカスしてみると、柔道整復師と地方移住はおもしろい組み合わせなのかもしれません。


執筆者情報

長田整骨院 院長
一般社団法人 阿武隈クラブ 代表理事
長田 卓也 先生

【経歴】
39歳 宮城県岩沼市出身 2021年に飯舘村に移住する。
現在は柔道整復師で整骨院を経営。
介護施設で機能訓練士、東京赤坂でステーキ屋の副料理長、営業、大手での企業、バレーボールの中学生女子の監督、ビーチバレーで国体 等々  
趣味は麻雀、バイク、車、スノボ、バレー、ギター 等

公式ホームページ
一般社団法人阿武隈クラブ
長田整骨院

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