柔道整復師の1日のタイムスケジュールを役職別に解説!

これから整骨院で働く予定の柔道整復師にとって「柔道整復師の1日のスケジュール」は気になることのひとつではないでしょうか。

本記事では、新人・雇われ院長・独立開業をひと通り経験してきた整骨院歴15年以上の筆者(中村)が、実際に経験してきた柔道整復師としての1日のスケジュールをお伝えさせていただきます。

柔道整復師の1日のスケジュール

ご紹介させていただく「柔道整復師の1日のスケジュール」は、実際に私が経験してきたものです。

もちろん、私とはまったく違うスケジュールを送っているケースもあるため、あくまでもひとつの事例としてご覧ください。

新人時代のスケジュール

時間内容詳細
7:00起床
8:00出勤①営業時間1時間前に出勤
②院内の清掃
8:40朝礼①前日の来院数報告
②院長から一言
9:00受付開始院内業務
13:00休憩①昼食
②仮眠
15:30受付開始院内業務
20:45業務終了片付けおよび清掃
21:00勉強・研修※不定期実施
22:00帰宅※上記「勉強、研修」がない場合は21時頃帰宅

近年では「週休二日制」「シフト制」の整骨院も増加傾向にありますが、柔道整復師の1日のスケジュールは基本的に「朝早く夜遅い」という特徴があります。

とくに新人時代は、1日でも早く患者様の施術ができるよう、業務終了後に先輩スタッフに練習に付き合ってもらうこともしばしば。

そのため、帰宅時間は10時を過ぎてしまうため帰って寝るだけの生活が続きます。

それでも、日々できていくことが増える喜びと、同じ志を持ったスタッフ同士が仲良く働くことができる職場環境だったため、私自身は苦にはなりませんでした。

雇われ院長時代のスケジュール

時間内容詳細
7:00起床
8:00出勤①メールチェック
②備品管理
③事務作業
8:40朝礼①前日の来院数報告
②院長から一言
9:00受付開始施術をしながら全体の状況管理
13:00休憩①打合せ
②事務作業
15:30受付開始施術をしながら全体の状況管理
20:45業務終了片付け、清掃
21:00事務仕事売上報告
22:00帰宅

雇われ院長になっても就業時間が大きく変わることはありませんが、業務内容は膨大になります。

とくに増加する業務が「事務作業」です。

カルテ整理、朝のメールチェックや売上管理に始まり、院内のPOP作りやブログ更新などあらゆる業務がのしかかってくるため、通常業務以外は常にパソコンの前に居る状態になります。

ただし、ひとつの整骨院を任されるということのやりがいは一般職の比になりませんでした。

独立開業後のスケジュール

時間内容詳細
8:00起床
8:40出勤
8:45準備①メールチェック
②事務作業
9:00受付開始予約制のため自分のペースでできる
12:30休憩①昼食
②仮眠
15:30受付開始予約制のため自分のペースでできる
20:45業務終了片付け、清掃
21:00帰宅

独立開業後は自分で好きなように1日のスケジュールを組むことができます。

受付時間も自分が好きな時間に設定ができるため、柔道整復師として雇用されていたときに比べると自由な時間の使い方ができる点はメリットです。

しかし、当然のことながらすべてが自己責任となります。働かなければその分収入は減少するうえ、患者様も定着しません。

ただし、家庭を持っている場合などにおいて、子どもの行事や急な怪我や病気などに対応しやすいと感じたのは独立開業をしたあとでした。

1日のスケジュールで満足している点

柔道整復師としての1日のスケジュールのなかで個人的に満足している点は以下のとおりです。

  • 割と忙しいため時間が経つのが早く感じる
  • スタッフと過ごす時間が長いため友情が深まる
  • 半日勤務の日がある
  • 祝日が休みの場合が多い

整骨院は拘束時間が長いため勤務時間が長く感じると思われがちですが、忙しい時間帯も多いため時間が経つのが早く感じます。

また、四六時中をともにするスタッフとの仲が深まるため生涯付き合っていける同業の友人ができたことも個人的には満足です。

その他では、曜日によっては半日勤務の日があることや日・祝が休みの場合が多いなど、お休みもしっかりと取れる点があげられます。

1日のスケジュールで不満だった点

柔道整復師としての1日のスケジュールのなかで個人的に不満を抱えていた点は以下のとおりです。

  • 帰宅時間が読めない
  • お昼休憩が勿体なく感じる
  • 職場によっては拘束時間の長さが苦痛に感じることもある

私自身、いくつかの整骨院で働いてきたなかで一番感じることがあります。それは、結局は「人間(スタッフ)」だということです。

拘束時間が長くても、終業後に研修があっても雰囲気の良い職場であれば何の苦にもなりません。

しかし、スタッフ同士の仲が悪い職場や院長や先輩スタッフが傲慢な職場であれば、1分1秒でも早く帰りたくなるのは当たり前です。

実際に、新人時代に退職をする柔道整復師さんは少なくありません。

そんな柔道整復師さん方に言いたいことは
「柔道整復師まで辞める必要はない」
ということです。

多くの整骨院があるなかで、自分自身に合った働き方ができる整骨院を必ずあるはずです。その整骨院に出逢わないまま、柔道整復師自体を辞めてしまうことは、非常にもったいないことだと私は思ってます。

職場に居ることが苦痛でたまらないのであれば我慢する必要はありません。きっぱりと退職をして、自分自身に合う他の整骨院を探してみることをおすすめします。


執筆者情報

柔道整復師
中村 匠(なかむら たくみ) 先生

医療機関によるメディカルフィットネス代表トレーナー・総合型フィットネスクラブトレーナー・福岡、大分市内での整骨院。
現在は、大分市でゆらぎ整骨院を経営。完全予約制・1日少数制を導入しながらライターとしての活動も行っている。

公式ホームページ:
ゆらぎ整骨院 https://www.yu-sekkotsuin.com/

RSS 柔整ドットコム