【私の体験談】柔道整復師の学校卒業後について

無事に学校に入学したものの、その後はどうしたら良いのだろう…?

そう思っている方もいるのではないでしょうか?

今回のコラムでは、私が柔道整復学科の専門学校を卒業し、現在の接骨院で勤務するようになるまでについて書いていこうと思います。

大きく分けて2つに分かれます。

勤め先によって若干異なってくるところはあると思いますが、ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。

「卒業するまでに」すべきこと

こちらについては、大きく2点あります。

国家試験に合格する

まずはなんと言っても、国家試験に合格する必要がありますのでしっかり勉強することです。

私の学校では、業者模試や過去問などを解いて学力をつけていきました。

その他、実技試験などもあるため、最後の1年間は勉強に追われることになります。

そのため、1年生からコツコツと勉強しておくことをおすすめします。

私の場合、最後の1年間は追い込まれる状況が続いてしまったため、正直バタバタしてました…

こちらの記事で、勉強方法について触れていますので、ぜひ併せてご覧ください。

就職活動を行う

次に就職活動、すなわち就活です。

国家試験が3月に行われるので、国家試験が終わってから就職先を探すのはあまり時間に余裕がないのでおすすめできません。

そのため、国家試験を合格する前提で先に就職先を見つけておきましょう。

合格できるか不安な人は、就職先に迷惑をかけることもあるかもしれないので、国家試験を終わってから探すのでも良いかもしれません。

私の場合は、先に就職先の内定をいただいておりました。

先に就職先を決めておくと、合格することへの責任感も生まれ、良い緊張感で国家試験を望むことができるかと思います。

「卒業してから」すべきこと

ここからは国家試験に合格したことを前提にお話ししていきます。

学校卒業後、多くの方は接骨院などに勤務することになると思います。

私も卒業後、翌月の4月から接骨院で勤務し始めました。

勤務し始めて最初に行ったのは、施術者としての考え方治療の施術についてなどの研修を受けました。

学校では身体の構造や働きについてなどの勉強などはしますが、治療の施術のことなどについての勉強はほとんどしてきませんでした。

そこで、この研修で施術者としてどうあるべきかなどについて、たくさん学ばせていただきました。

勤め先によっては、いきなり患者さまの施術対応に入るところもありますが、近年では多くの接骨院や会社で、まずは研修が行っているところが多いようです。

就職先を選ぶポイントとして、研修があるかないかも大事になってくると私は思います。

施術者としての考え方や施術についての座学での研修を終えると、次に実際の施術技術の研修に入りました。

技術研修を受け、技術を習得すると、接骨院の中でテストを行い合格すると、実際にお客様に施術を提供できるようになります。

では実際、技術研修で何を学んだかと言うと、大きく3つあります。

順番としては、

  1. 基本的なマッサージ施術
  2. 姿勢などを改善する矯正施術(猫背矯正・骨盤矯正)
  3. 施術に入る前のお客様へのカウンセリング技術(問診)

で習得していき、全てのテストに合格してお客さまの施術の対応をさせていただけるようになりました。

①基本的なマッサージについて

まず、施術者として筋肉に刺激を与えてコリや痛みを改善するためには身体に触り慣れる必要があります。

基本的なマッサージ施術を習得するにあたって、まず行ったのは筋肉に対して適切な力で適切な力の方向で指圧できているかどうかをひたすら先輩に身体を貸してもらい練習しました。

初めは自分の手が痛くなったり、どこを指圧して良いかわからなくなったりすることもありましたが、数を重ねていくうちに段々自分の手が痛くなることもなくなりましたし、だいたいどこを指圧すれば良いかもわかるようになってきました。

ただ、人によって筋肉のつき方なども変わってくるので、練習する相手も変えながらいろいろな人の身体に触り慣れていきました。

いろいろな施術がある中で、マッサージはどの施術の中でも基本になってくるので、今でも他に別のやり方がないか、どの筋肉に刺激を与えるとどの症状が改善するかなど勉強しています。

②姿勢などを改善する矯正施術について

私の勤めている接骨院では2種類の矯正メニューがあります。

「猫背矯正」「骨盤矯正」です。

まず、どうして矯正メニューが必要なのかについてです。

マッサージを行うことで痛みやだるさの原因になっている筋肉が緩んで一時的に解消することがあります。

でも、時間が経って「痛みやだるさが再発してきた!」という経験をしたことはありませんでしょうか?

その多くの原因は、痛みやだるさの本当の原因が改善されていないからです。

筋肉が緩めば症状は解消しますが、筋肉が凝っていたり炎症を起こしたりしている原因は何なのか?

多くは姿勢に原因があります

簡単に説明すると、健康な人で姿勢の悪い人はいません。

姿勢の悪さがもたらす筋肉への負担は、思いの外かなり大きいです。

そのために姿勢を改善する2種類の矯正メニューを取り入れており、これを研修を通して学びます。

③施術に入る前のカウンセリング技術について

  • どういった状況痛みが生じるのか
  • どんなことをして痛みが生じたか
  • いつから痛みが生じたのか

など、まずはお客さまの口から説明してもらう必要があります。

でも、お客さまは初めてきた場所で、初めて会う人に自分の話をなかなか詳しくするのは難しいです。

そのため私の勤めている接骨院では、始めのカウンセリングにも力を入れております。

コミュニケーションがしっかり取れてようやく施術がスタートしますので、カウンセリングも大事な施術の一環になります。

これもシュミレーションを行って学んでいきます。

これら3つの研修を行い、店内テストを合格した上で、はじめて実際にお客さまの対応をさせていただいております。

まとめ

正直な話、私は卒業した後のことなどはほとんど考えていませんでした。

卒業後を充実させるためには、卒業前から後のことは考えておきましょう!

就職してからも、初めに研修を用意してくれているところもあり、施術者デビューまでの道がしっかりしているところも多くあると思います。

事前研修やテストを合格したとしても、実際の患者さまは1人1人お身体が違うので、一番大切なのは、常に学び続ける姿勢、常に自分自身の知識やスキルを高めることが大切だと思ってます。

まだまだ私も半人前です。

皆様とこれからも学び続けていきたいと思います!

最後まで読んでいただきありがとうございました。


執筆者情報

柔道整復師
岩澤 泰志(いわざわ たいし) 先生

【経歴】
四国医療専門学校を卒業後、柔道整復師として篠丸接骨院に所属。
2023年4月で業界3年目を迎える若き新星。

公式ホームページ:
篠丸接骨院 https://shinomaru-sekkotu.com/

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