- 人目につきやすい場所での開業:コンビニ跡などのロードサイドを選ぶメリット・デメリット
- マンションなどの2階以上で開業するメリット・デメリット
- 今回の開業に選んだ立地とその理由
今回は、これまでに3度開業を経験した筆者が考える、接骨院を開業するために有利な立地条件についてご紹介します。
接骨院などの開業を考えている方の参考になれば幸いです。
人目につきやすい場所での開業:コンビニ跡などのロードサイド
国道の大通りなどで、コンビニの跡地を利用したような大型の店舗を見かけることがありますよね。このようなお店を通称ロードサイド店舗といいます。
ロードサイド店舗での開業することのメリットとデメリット、向いている人と不向きな人の違いについて私なりに考えることをまとめてみます。
ロードサイド店舗での開業のメリット
ロードサイド店舗のメリットは、何よりも「人目に付きやすいこと」、「認知されやすいこと」です。
どんなビジネスであれ、サービスを作ったところでそれが知られなければ、顧客が付かず売り上げもたたずいずれしりすぼみとなってしまいます。
なので、新商品を発表すると同時に、その商品をより多くの人に知ってもらう活動をする必要があります。
多くの人に知ってもらう活動の一つに、「人目に付きやすい場所にいる」という方法があって、ロードサイド店舗は人目に付きやすい場所でいうとものすごく好条件であることがわかります。
ロードサイド店舗での開業のデメリット
一方、ロードサイド店舗のデメリットは、「家賃が高いこと」です。
人目に付きやすい場所は多くの事業者が狙っている好物件であることもあり、毎月の家賃が高めに設定されている場合が多いです。
運よくロードサイド店舗で開業できたとしても、毎月40万円以上の家賃がかかってくる事業の立ち上げは資金のやりくりに相当な苦労をすることが想像できます。
ロードサイド店舗で開業するべき人、やめるべき人
以上のメリット・デメリットを含めて考えると、ロードサイド店舗が向いている人と不向きな人は以下のようになります。
資金力があり、スタッフを複数雇用することができる人
(例:整骨院グループや大手企業が運営する場合など)
独立で新規開業する人
(例:個人経営、一人治療院など)
「開業して固定客がついていない約半年間を乗り切ることができる資金力があるか」がロードサイド店舗を選ぶ際のキーポイントとなるでしょう。
マンションなどの2階以上で開業するメリット・デメリット
整骨院に限らず、他業種も含む多くのお店はビルなどの1階部分に店舗を構えています。
ではなぜ、店舗は1階にあることが多いのか?
さきほどのロードサイド店舗と同様、「人目に付きやすく、入りやすい」というメリットが第一に挙がってくるかと考えます。
1階部分にあれば、人が歩く目線の延長線上に店舗の外観や看板があるので、認知されやすくなります。
ここではマンションやビルの1階テナント以外で開業する際のメリット・デメリット。向いている人と不向きな人をまとめてみます。
マンションやビルの2階以上での開業のメリット
最も大きなメリットは「家賃が安く抑えられること」です。
1階部分のテナントの家賃と比べて、2割〜3割程度家賃の相場が低くなる。人が多く集まる街の中心部での開業はそれだけ顧客になり得る人が多いこととなります。
その場合は田舎のロードサイド店舗よりも認知もされやすくなります。
マンションやビルの2階以上での開業のデメリット
ただ、道を歩くときに上を見ながら歩くことはないので、2階以上の店舗が歩いている人から見つかる可能性は同じ建物の1階部分と比べると格段に下がることになります。
想像してみてください。2階以上にある知らないお店に入る際に、かなりの勇気が必要であることは容易に共感いただけるかと思います。
この入店までのハードルの高さがデメリットと言えるでしょう。
マンションやビルの2階以上での開業するべき人
以上から2階以上のテナントでの開業が向いている人、向いていない人は下記になります。
規模を小さく一人で院を運営していこうと考える人
(例:一人治療院、個人整体院など)
複数のスタッフを雇用し、スピーディに店舗展開をしたいと考える人
2階以上のテナントで一人治療院を運営する場合、家賃が低めに設定できるため、開業当初から爆発的な集客を行わなくとも、紹介をベースに徐々に予約が入るのを待つ余裕があります。
資金的な体力さえキチンと確保しておけば比較的事業が立ち行かなくなることも少なく、低リスクで開業に挑戦できる方法の一つです。
今回の開業に選んだ立地とその理由
上記2つのキャプションで触れた内容をよくよく知って、今回自身が開業する際に選んだ立地はどういったところなのか?
それは、
『ロードサイドから1本裏道にあり、大通りにでるための信号機でものすごく渋滞が起こる1階テナント』
です。
基本的には、人目に付きやすいロードサイド店舗という条件に近いテナントを選びました。
私が目指すのは、医師とセラピストがタッグを組んだ医療施設であり、長期的には複数のスタッフを雇用し治療院を店舗展開することです。
そのため、より多くの人の認知を獲得できる場所が優先事項にありました。
実際に場所の利点を活かして多くの方に知ってもらうことと併せて、チラシなどの広告にもきちんとコストを割いたことにより、開院初月から多くの方に来院いただくことができました。
さらに今回の立地を選んだもう一つ理由が、大通りから1本裏道に入ることで真の意味でのロードサイド店舗より家賃を低く抑えることもできたことです。
資金力がある程度あったとしてもランニングコストは可能な限り抑えるにこしたことはありません。
接骨院開業の立地で考えるべきポイント
以上のことから、開業する際の立地を選ぶ際にポイントとなるのは、
- 将来のビジョン
- 1人でやるのか、スタッフを複数雇用するのか
- 潤沢な資金が準備できるか
おおまかにこの3つではないかと筆者は考えています。
これから自身の目標を叶えるためにチャレンジする方にとって、少しでもタメになったと思っていただけたら幸いです。
柔道整復師
元原 誠吾 先生
整形外科 副院長経験ありの柔道整復師
◆膝中心に年間1000例の手術に帯同
◆1回/週 ストーリーズ 病態鑑別クイズ
◆考え方や質問に対してのLIVEのみ発信
◆セラピスト診断学研究所 第一期運営メンバー
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