柔道整復師の「就職先」「働き口」はどうする?

※写真のモデルはイメージになります。

柔道整復師の資格を取得後、またはこれから卒業後の進路を決めるにあたって、就職先をどうしようかという悩みを抱える方も多い(多かった)のではないでしょうか。

柔道整復師の資格はさまざまな職場で活かすことができるので、需要は決して少なくないと思います。

では、実際に柔道整復師の資格を持っているとどのような就職先があるのか、私が学生時代に就職先の候補としていた考えていたことを紹介します。

柔道整復師の就職先はさまざまある

柔道整復師の資格を活かせる就職先はいくつも存在します。

また、資格をどのように活かすかによっては、よほどのことがない限り就職先に困るようなことも無いのかなと思います。

そういった意味ではやはり「手に職」を持つというのは強いことです。

治療院(整骨院・接骨院)

柔道整復師の就職先として代表的なものが「整骨院・接骨院」ではないでしょうか。

学生時代に治療院でアルバイトをしていた方だと、卒業後そのまま就職するケースも多いようです。

専門学校の近くの治療院に勤めていた方は卒業後に地元で就職を探すこともありますが、治療院の求人は常にあるので希望の条件に合う治療院を探すのが良いでしょう。

有資格者であれば現場経験が無くても採用となるケースは多いようです。

整形外科

整形外科も柔道整復師の就職先候補に挙がります。

整形外科に勤める柔道整復師は、骨折や捻挫といった外傷後のリハビリを担当することが多いです。

リハビリという意味では、理学療法士が行う施術と同じような内容が多いでしょうか。

整骨院や鍼灸接骨院ほど求人は多くないですが、私が学生の頃は近所の大きな整形外科では、柔道整復師や鍼灸師の募集を行っていました。一定の需要はあるのだと思います。

整体・リラクゼーション

整体やリラクゼーションも柔道整復師の就職先として候補に挙げられます。

マッサージやストレッチなど、人の身体の構造についての理解や知識があるので需要は高いです。

また、学生時代に治療院でアルバイト経験がある方だと、マッサージなど実際の施術も比較的早く覚えられるでしょう。

施術に慣れている方は「手」がある程度できているので、即戦力として採用されるケースが多いです。

介護施設など

介護施設や訪問マッサージなども柔道整復師の就職先として考えられます。

簡単な運動トレーニングや機能回復、マッサージといった施術は介護でも必要な要素です。

そのため、身体の機能改善を得意とする柔道整復師であれば介護施設でも需要が高まるでしょう。

就職先はいつまでに決めるべきか

柔道整復師の資格を正式に取得(登録される)するのは、専門学校卒業後の3月下旬。

つまりそれまでは「取得見込み」となります。

大体の学生は卒業までに自身で就職先を探し面接を受け、卒業後に就職します。

となると、いつまでに就職先を決めるのがベストなのでしょうか。

学生時代にアルバイトとして勤めていた治療院に卒業後そのまま就職する場合は、いわゆる「就職活動」が必要ありません。

一方、私の場合は卒業後地元で就職する予定でしたので、国家試験(3月の最初の日曜日)が終わり、自己採点で合格見込みなのを確認してから就職先を探しました。

結論からいうと、少し長めの春休みが欲しかったので就職先が決まったのは4月の最終週、柔道整復師として勤務し始めたのは5月のGW明けからでした。

中途で就職先を探す場合、特に時期を問わず求人はあるので、こまめに求人情報をチェックしておくと良いでしょう。

卒業までに就職先が決まらなくても焦る必要はない

通常の就職とは異なり、柔道整復師の求人は常に出ています。

治療院の数はコンビニよりも多いといわれるため、就職先に困ることはないでしょう。

学生の方は周りの友人たちの就職先が決まっていても焦る必要はありません。

むしろ、そこで焦って就職先を妥協することの方がリスクが大きいです。

柔道整復師に限ったことではありませんが、職場の人間関係やそれぞれの院で異なるルール(方針)があるため、就職後人によっては雰囲気が合わず辛い思いをする可能性も少なくありません。

そのため、いくつかの候補を見学させてもらい、自身の性格やそこで働く人達の雰囲気などを考慮したうえで就職先を決めるのが良いでしょう(実際就職して一年と持たずに辞めていく人が多いのも事実です)

まとめ

柔道整復師の就職先はいくつか候補があり、治療院(整骨院・接骨院)、整形外科、整体・リラクゼーション、介護施設など様々です。

そのなかで自身がどのような柔道整復師になりたいか、どのような働き方をしたいかをよく考えて就職先を決めるのがおすすめです。

しかし、資格を持っていることで就職先はいくらでも探せますが、そのなかで自身の性格ややりたいことに合う就職先は決して多くはないでしょう。

ただ一つ言えることは「焦って就職先を決めないこと」です。

今回の記事がこれから柔道整復師の資格を取得する方、現在就職先を探している方に少しでも参考になれば幸いです。


執筆者情報

柔道整復師・鍼灸師
早津 太一(はやつ たいち) 先生

柔整の学生時代から接骨院での研修を行い、卒業後は鍼灸学科に通いながら柔整師として勤務。14年の経歴の中で大手グループ院の院長などを経験。
テニス肘や野球肩などスポーツ外傷の施術が得意。

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