※写真のモデルはイメージになります。
皆さんはじめまして!
私は数年前に柔道整復師と日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーなどの資格を取得し、これまでにフィットネスクラブやパーソナルジム、整骨院での勤務を行ってきました。
今回の記事は、柔道整復師を目指している方はもちろんですが、柔道整復師や医療従事者としてトレーニング業界にも興味がある方も業界を広く見るという視点で参考にしていただければと思います。
皆さんは柔道整復師国家試験に合格し、免許取得後にどのような進路を思い浮かべていますでしょうか?
多くの方が学校で学んだ知識を生かして整骨院や病院などの臨床の場での活躍を思い浮かべていると思います。卒業予定の学生さんのほとんどの方がそうではないでしょうか。
今回は臨床現場ではなく、あえてパーソナルジムなど運動指導の現場をご紹介します。
パーソナルジムでの仕事内容
ジムでの運動指導といっても様々です。
今回はフィットネスクラブとパーソナルジムの大きく2つに分けてご紹介します。
フィットネスクラブ
フィットネスクラブでは、トレーニングエリアやプールなどエリアごとの安全管理や巡回に加えて、お客さんとマンツーマンで行うパーソナルトレーニングやエアロビクスやダンスなどのスタジオレッスン、プールでの指導などがあります。
パーソナルジム
パーソナルジムでは、お客さんとマンツーマンで行う事が多く、フィットネスクラブと違い一般の方だけでなくアスリートの方を指導する機会もあります。
そのため、仕事内容では健康維持や体作りがメインになると思いますが、それに加えて競技力の向上、怪我の予防などなど運動指導の知識だけでなく栄養面やメンタル面、様々な競技における特性を理解し応用するなど、より多様なニーズに応える必要があります。
資格から見たトレーニング業界
「パーソナルジム」「運動指導」と聞くと、よくテレビで見かける、ボディビルダーのようなムキムキのインストラクターが指導しているようなイメージがあるかも知れませんが、その種類を細かく見てみると、相手の対象、目的によって、たくさんの資格とその専門性があります。
本筋からは少し離れますが、皆さんの頭の中の運動指導の現場という大まかなイメージを資格を通じて説明していきたいと思います。
こちらの図を目安として参考にしていただければと思います。
※各資格の権威、取得難易度を表すものではありません。
※枠内の資格が必須というものではございません。
※上記以外の知識やスキルなども必要となる場合があります。
病院でも整形外科や内科など色々な科がある様に、資格だけで見れば専門性は多少なりともあります。
自分はどちらを対象として、何をしたいか? を具体的に考える際の指標にしていただければと思います。
私自身、こちらの4枠にある資格試験をすべて取得した経験があるので、需要があればまた別の記事で紹介していこうと思います。
柔道整復師としてパーソナルジムで働く上での強みと弱み
柔道整復師はカリキュラムの中で解剖学、生理学、運動学だけでなく、一般臨床医学や整形外科、外科学などの基本的な医学の知識があります。そして現場での傷病時の対応が出来る点が強みだと思います。
基本的な医学の知識があることで、お客さんの身体の悩みを医学的な側面から見る事が出来ます。
例えば「スクワット」という種目を行っている最中に、膝が内に入ると良くない、という事実が一つあったとすると、
どの組織がどうなるから危ないのか?
どういった怪我につながる恐れがあるのか?
など、その怪我が起きた場合の対応、予防法などより知識を広げて見る事が出来るのも指導中のリスク管理として柔道整復師が優れた点ではないかと考えます。
一方で弱みを上げるとすると、柔道整復師のカリキュラムの中ではトレーニングや栄養の話題に一切触れません。
もちろんすべてがそうではないとは思いますが、少なくとも私の知る限りではカリキュラムの中でそういった学習をされている学校は聞いたことがありません。
そして自ら患者さんに運動指導の際にデモンストレーションを行う為に鍛えている方も多くは無いと思います。
直接何かのマイナス原因になるというわけではありませんが、知識の偏りは視野を狭くすることに繋がると私は思ってます。
柔道整復師としてパーソナルジム、フィットネスクラブなどで働いてみたい方は、管理栄養士やトレーニング指導者など他業種の方とも積極的に交流したり自ら検証と実践で運動を行ってみるのをお勧めします。
実際に働いてみて感じたこと
私自身もこれまで柔道整復師としてフィットネスクラブやパーソナルジムでトレーニングやスタジオレッスンで運動指導を行って来て、先ほども資格には多少なりとも専門性がありますよ。とお話してきましたが、基本的に現場に行けば資格の垣根は無いに等しいと思っています。
お客さんもあなたがどんな資格を持っていて何に詳しいと言うのは分かりませんし、ジムで働けばジムのスタッフだし整形外科で働けばリハビリのスタッフです。
大切なのはお客さんの為に、お客さんの目標達成の為に出来る事をやることです。
それ以上もそれ以下もないです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
これから柔道整復師を目指そうとしてる方々はもちろん、すでに柔道整復師の方へも、「柔道整復師」としてのキャリアは、臨床現場がすべてではないことが少しでもお伝え出来たかと思います。
今後のご自身のキャリア形成の参考になればと思います!
柔道整復師
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
横田 宗利 先生
学生時代からフィットネスクラブでの運動指導を行い、現在は都内の整骨院に勤務。